エモーショナルライティングという言葉を聞いたことがあるでしょうか。
エモーショナルライティングは、モノやサービスを販売する際に便利なテクニックですので、商品をサイト上で販売する場合は、しっかりと覚えておきましょう。
- エモーショナルライティングとは、相手の感情を震わす書き方である
- PASONAやAIDCASの法則を利用しよう
エモーショナルライティングとは
「エモーショナル」とは直訳すると「感情」です。
エモーショナルライティングとは、記事を読んでいるユーザーの感情を震わせて、行動を起こすように誘導する文章のことを指しています。
「感情を震わすような文章」では、ロジカルライティングのような「わかりやすい」「伝わりやすい」文章の書き方とは異なりますので、ロジカルライティングとごちゃごちゃにならないように注意してください。
ロジカルライティングとの違い
突然ですが、問題です。
相手にわかりやすく伝えるためには、何が大切でしょうか。
・
・・
・・・
正解は「最初に結論を伝える」ことでした。
ロジカルライティングでは、最初に総論として結論を伝え、その後、各論で具体的かつ詳細に解説を行ったうえで、結論でまとめます。
ロジカルライティングでは、全体像を先に伝えておくことで、全体をある程度把握した状態で読み進んでもらうことができるため「わかりやすく伝わりやすい」文章となります。
また、全体像を先に伝えておくことは、読者となるユーザーに対して「この先を読み進めるかどうか」の判断もしてもらうことができます。
一方で、エモーショナルライティングでは「結論は最後」に伝えます。
ここからはエモーショナルライティングの特徴について解説していきます。
結論は最後に書く理由とは
エモーショナルライティングは、サイトに訪れてくれたユーザーに対して感情を揺り動かして、行動してもらうことが目的の書き方です。
冒頭に結論を書いてしまった場合、その先が読んでもらえない可能性が高いですよね?
ロジカルライティングの時に行った、「読者に全体像をつかんでもらう」必要はありません。
そのため、もしも結論を最初に書いてしまった場合、ユーザーは「もう読まなくてもいいか」となってしまうかもしれません。
エモーショナルライティングで一番重要なことは「最後まできっちりと読んでもらう」ことが大切になります。
必ずキャッチコピーで興味を惹きつけて、その理由を述べた後に結論で行動につなげるような文章の構成にしてください。
文章を最後まで読んでもらった上で、購入や資料請求のボタンをクリックしてもらうことができれば、エモーショナルライティングができた、と考えることができます。
エモーショナルライティングの書き出し方
エモーショナルライティングの中で、書き出しは「相手に興味を持ってもらう」ため、最も重要な部分になります。
しかし、書き出しには2つのパターンしかありません。
2つのパターンをしっかりと押さえて、行動につながりやすいライティングにつなげましょう。
プラスかマイナスか
突然ですが、ここでキャッチコピーを3つ紹介したいと思います。
1.アフィリエイトで結果が出ないあなたへ。この商材でそんな毎日とおさらばしませんか?
2.この商材の通りに行うだけ!アフィリエイトは簡単に稼げるよ。
3.苦節10年、アフィリエイトの基本から学べる商材がついに完成!
あなたなら、どのキャッチコピーをクリックしますか?再び少し考えてみてください。
・
・・
・・・
おそらくあなたは1または2を選んだのではないでしょうか。
1はユーザーに対してマイナスの訴求、2はユーザーに対してプラスの訴求を行っています。
そして、3は作り手の苦労を謳ったキャッチコピーですが、少し未来が想像しにくいですよね。
キャッチコピーで大切なことは、サイトに訪れてくれたユーザーに対して「未来を提供する」ことになります。
未来を提供することで、キャッチコピーを見たユーザーが「自分のこと」のように感じてもらうことができます。
エモーショナルライティングの書き出しは、自分のことのように感じてもらえる「プラスのキャッチコピー」か「マイナスのキャッチコピー」から書き出すとよいでしょう。
プラスのキャッチコピーやマイナスのキャッチコピーの作り方に関しましては、下記のリンクで詳しく解説しております。
キャッチコピーの適切な設置場所と2種類のキャッチコピーの作り方
エモーショナルライティングの文章展開とは
ここからはエモーショナルライティングの文章展開について考えていきます。
ロジカルライティングの時は「総論・各論・結論」で文章を展開していきました。
しかし、エモーショナルライティングでは、感情を震わせてユーザーの行動を促す文章を展開するため、展開を作りこむ必要があります。
エモーショナルライティングを行う際の文章展開について、2つの型を紹介しますので、エモーショナルライティングを行う際の参考にしてください。
PASONAの法則を活用する
あなたは「PASONAの法則」をご存知ですか?
PASONAの法則とは、あのセールスレターで有名な神田昌典氏が考案した「セールスレターとはこう書くべきだ」というマニュアルです。
PASONAの法則
P:Problem(問題提起)
A:Agitation(あおり)
SO:Solution(解決提示)
N:Narrow Down(絞り込み)
A:Action(行動)
以上がPASONAの法則です。詳しい解説は下記で行います。
PのProblemで問題提起を行い、お客様からの共感を得ることを行います。
そしてAのAgitationで、問題を解決しなかった場合の未来を提示することで、お客様の不安をあおります。
ここでようやくSのSolutionで解決策を教えます。解決できる根拠も提示できると、さらに説得力が増すでしょう。
続いてNのNarrow Downで今すぐ買ってもらいたい理由を提示します。
具体的には「本日限定」や「先着〇名様限り」といった文章です。ここでお客様の声を紹介するのもよいでしょう。
最後にAのActionでお客様に行動してもらいます。
AIDCASの法則を活用する
こちらの「AIDCASの法則」では人がモノやサービスを購入するときの心理から文章の構成を行っていくという法則です。
心理学をもとに文章構成を行っていくため、しっかりとした裏付けのある方法といえるでしょう。
AIDCASの法則
A:Attention(注目)
I:Interest(興味)
D:Desire(欲求)
C:Conviction(確信)
A:Action(行動)
S:Satisfaction(満足)
以上がAIDCASの法則です。詳しい解説は下記で行います。
AのAttentionでは、まずお客様の注目を引きます。「この商品は私のために役立つかもしれない」と思ってもらえれば、次のInterestへと進んでもらえます。
Interestでは、商品やサービスの詳細について解説していきます。商品やサービスについてより深く知ることで、お客様の興味は欲しいというDesire(欲求)へと変化します。
そしてお客様は「買おう」とConvictionして(確信して)Action(行動)へと移ります。
実は一番大事!?クロージングについて
購入を決意したのに直前になって「やっぱりやめた!」あなたもこんな経験ありませんか?
これは「クロージング」、つまり締めが弱かったために購入に至らなかったパターンです。
実はクロージングはとても重要な役割を果たしているのです。
お客様が直前で購入をためらう2つのパターン
1.すぐに購入しない人
自分が探している商品を見つけても、買い物を急いでいない人がこの「すぐに購入しない人」のパターンです。
買い物を急いでいないため、たとえ自分の探している商品を見つけても、すぐに購入せずに後回しにします。
有効なクロージング
「今だけ」や「本日限定」などの言葉が有効です。
このなかでも特に「タイムセール」という言葉は限定感が強いため、もし販売している商品やサービスがタイムセールを行っていたら、積極的に活用するようにしましょう。
2.比較したい人
自分が探している商品を見つけても、「ほかの店ではどうだろうか」「もっと自分に合った商品はないのだろうか」と探す人が、この「比較したい人」のパターンです。
とにかく比較を行いたいため、ひとつのサイトだけでなく、複数のサイトを見る傾向が強いです。
有効なクロージング
「お客様の声を並べる」「よくある質問」などのサイト構成が有効です。
比較を行いたいタイプの人は、基本的に「損をしたくない」という思いが強いようです。
そのため、お客様の不安を消してあげるようなクロージングが有効といえるでしょう。
まとめ
エモーショナルライティングは結論を最後に持ってくることで、いかにしてお客様に読んでもらうかを追求したライティング手法です。
お客様の興味を引くキャッチコピー、納得させるだけの内容、今購入するとお得な理由など、様々な理由がかみ合うことで購入に至ります。
多くの人は、商品を購入するときに「比較したい」と思うことが多いと思います。
比較したいタイプの人が「ほかのサイトも見たい」と考えることはある程度仕方がありませんが、ほかのサイトを見た結果、あなたのサイトで購入したいと思わせることができるようなクロージングを考えていくことで、成約率は上昇していくでしょう。
それでは今回のまとめです。
- エモーショナルライティングでは、ユーザーの感情を震わせることで、ユーザーに行動をしてもらえるように促すライティングの技術
- エモーショナルライティングはロジカルライティングと違って結論は最後に記述すること。
- PASONAの法則やAIDCASの法則を活用することで、感情を震わすような文章の展開を行う。
- 実は、クロージングが一番大事。あと一歩のところまできたユーザーの背中を押そう。