どーもなのです!堕落ニト(@neeeet_dollar)でございます!
早速ですが、今回紹介する書籍はこちら!
『一分間勉強法』です。
- 斬新な読書術を知りたい方
一分間勉強法
一分間勉強法は株式会社ココロ・シンデレラの代表で、作家で占い師でもある石井貴士氏が書いた本です。
一時期、電車などの中吊り広告に多く張られていたため、ご存じの方もおおいのではないでしょうか。
実はこの本は私にとって思い出がある本で、この本を読んだことがきっかけで速読のスクールに通うことにしました。
というのも、この本で紹介されている内容はとても現実的ではないな、と感じたためであり、本から得られる情報では速読の独習は不可能だな、と思ったことに由来します。
事実、奈波は1分間に2000~3000字程度の速読までできますが、大まかに本の内容を把握することしかできないので、アウトプットする場合などには利用していません。
ただし、書店で立ち読みする場合は非常に役立ったりします。速読をしてその本を購入するかどうか決めることもあります。
目次に書かれていること
『一分間勉強法』に書かれている目次は以下の通りです。
- 序章:「1分間勉強法」の仕組み
- 1章:勉強ができないから「1分間勉強法」が生み出せた
- 2章:「1分間勉強法」の4つのメリット
- 3章:「1分間勉強法」の4つの特徴
- 4章:「1冊1分」を可能にする能力とは?
- 5章:1冊1分で勉強する「タイム・マジック」
- 6章:60冊分を1分で復習する「カラーマジック」
非常に賛否両論のある本ですが、文字も大きくて読みやすく、しかし重要な部分がさらっと気づきにくく書いてあるので、かなり読み込むのに時間がかかりました。(騙すような構造になっているのかもしれません)
しかし、しっかり読み込んだので、ある種この本への理解はできましたし、実践してみても面白いかもしれません。
ただ、奈波の場合はこのようにブログにアウトプットする方が1発で記憶できるので、カラーマジックシートを使うまでもないのかな、と感じました。
知識の深度について
この本では「知識の深度」というキーワードをまずは覚える必要があります。
知識の深度とは以下のとおりです。
- 見たことも聞いたこともない状態
- 見たことはあるが思い出せない状態
- 思い出すのに時間はかかるが、意味は分かる状態
- すぐに意味が分かる状態
なぜ、この知識の深度が重要かというと、この本では主に、「2.見たことはあるが思い出せない状態」と「3.思い出すのに時間はかかるが、意味は分かる状態」を「4.意味がすぐに分かる状態」に昇華する本だからです。
ですので、まったく見たことも聞いたこともない状態のモノへの勉強はこの勉強法ではできません。
見たことも聞いたこともない状態の場合は、まずは見たことはあるが思い出せる状態にする必要があります。
1分間勉強法のやり方
1分間勉強法のやり方はタイムマジックとカラーマジックの2つがあります。
タイムマジックの習得
まずはタイムマジックの習得方法です。
まずは10分間読書法で、1ページを3秒ずつ見ていく方法になります。
この時、3秒見る際には、本の内容を読んではいけません。あくまで「見るだけ」にしてください。
その際に、「見た」ページに対して「このページはなぜか重要な気がする!」という「何か」を感じ取ったら折り目をつけておきましょう。
続いて5分間読書法です。1ページを1秒ずつ見ていく方法になります。なお、注意点や折り目などは10分間読書法と同じです。
最後に1分間読書法です。1ページではなく見開きの1ページ(2ページ分)を0.5秒で見ていく方法になります。なお、注意点や折り目などは10分間読書法と同じです。
この3つの読書法を「10分間読書法」、「5分間読書法」、「1分間読書法」、「4分休憩」の順で行っていき、1冊あたり20分で1セットを3冊分行います。
3冊読み終わったら30分の休憩をはさんで、さらに3セット、合計で9冊分の読書を行います。
これが1日目で、2日目は1分間読書法だけを20冊から50冊程度行います。
さらに、この「10分間読書法」、「5分間読書法」、「1分間読書法」の順で行う読書法を1日3回、3カ月繰り返し継続していくことで、完璧に読書法を習得できるとのことです。
カラーマジック
カラーマジックは人間の右脳を刺激することで、まだ自分が知らない知識を増やすことに使用します。
先ほどの読書法の中で、折り目を付けたページがあると思いますが、その折り目を付けたページに書いてあることを、赤・青・黄・緑に分けたシートに書いていくという方法になります。
色の分類は自由ですが、本の中では赤は最重要、緑は重要、黄はそこそこ、青はそれほど重要でないといった分類です。
このようにしてできた1冊の本の重要事項をまとめたカラーマジックシートをすぐに復習することで、本の内容を思い出すことができる、といった方法です。
多くの人が指摘している矛盾とは
この本のamazonでのレビューなどを見てみると、多くの人が矛盾を指摘しています。
主にこの本で書かれている矛盾は以下の2点と怪しい点が1点です。
1.カラーマジックシートに書く矛盾
著者は本の中で、英単語を覚える際には書いて覚えるのではなく、何度も繰り返し見て覚えることこそ、最強の勉強法である。と断言しているにもかかわらず、最終的に本をタイムマジックを活用して1分間で見た後に、カラーマジックシートに書き出せと書いてあります。
これは大きな矛盾といえるでしょう。
これでは結局、読者は「書いて覚えるのか」「見て覚えるのか」よくわかりません。
また、ちょっと違いますがフォトリーディングのパクりという意見も多く散見します。
フォトリーディングとは以下の方法です。
フォトリーディングとは、毎秒 1 ページを超えるスピードでページをめくり、写真を撮るように本の情報を脳に送り込む速読術です。 一度にページ全体を眺めるフォトフォーカスという特殊な目の使い方で本の全体像をつかみ、その後「文書の要点は?」「明日の会議に役立つ情報は?」などの質問を自分に投げかけて脳を活性化し、本から必要な情報を取り出します。 フォトリーディングを行うと、単に本が速く読めるだけでなく、内容をより深く、的確に理解した上での情報処理が可能になります。
出典:https://www.almacreations.jp/photoreading/about/
2.「勉強する」の認識の違い
あとがきの中で、著者は「タイムマジックを使って勉強する」と書いてあります。
実は、この本の中では「勉強する」とは短期記憶を長期記憶に保存することである、と書いてあります。
しかし、タイムマジックはあくまで自分がすでにできることや理解していることでないと意味はなさないと書かれているのです。
この文章だけだと特に矛盾は感じられないのですが、問題はカラーマジックシートを使って復習すると、理解できないものが理解できるようになる、という点です。
つまり、例えばですが、初めて読んだ本の8割の内容が分からなかった場合、タイムマジックで時間を短縮したとしても、理解するためにはカラーマジックシートに大量に文章を書き出して理解する必要がある。
ですので、カラーマジックシートを作成した後でもう一度、本を読み返してタイムマジックを使ってワンミニッツリーディングをするのであれば、新たに自分が知ったことを(=短期記憶)を忘れないようにする(=長期記憶)ことはできますが、それは書いてありません。と思いましたが本自体を読み返すことが本当に最後の最後にさらっと書いてありました。
ですので多くの方が指摘する「勉強する」ことへの矛盾は解消されたことになります。
ちょっとわかりにくくなってしまったので、この本が提唱する「勉強する」について解説します。
- ワンミニッツリーディングでタイムマジックを活用して本を1冊読む。
- 読まずに直感で折り目をつけておく
- 折り目を付けた部分に書いてあることを、カラーマジックシートに重要度別に書き写す
- 作成したカラーマジックシートに書いてあることを復習して、自分の理解を深める
- 再び本をワンミニッツリーディングで読み返すと、カラーマジックシートによって深まった理解をさらに深めることができる
ということになります。
「勉強する」と聞くと知らないことを知るために行うもの、と認識してしまうため、著者の認識は一般的な「勉強する」とは違う、ということを頭に入れておく必要があります。
2.脳に関する根拠や裏付けがない
人間の脳は3%しか使っておらず、この本の方法を利用すれば残りの97%を有効活用できる
という文章があります。
これは事実や根拠に基づいた実例が一切書かれていないため、非常に危険な部分です。
このような事実があいまいなのに本として出版してしまっている点から、この本は信用ならない、と言われてしまっているのでしょう。
特に刺さった一文
特にありません。
この本は読書術です。
読書後の行動は?
ブログにてアウトプットを行いました。
この本のおすすめ度
堕落ニト(@neeeet_dollar)的には「★★★」とちゃんと読み込めばある程度は理解できるものの、内容として矛盾点があります。
まとめ
『一分間勉強法』について紹介してきました。
矛盾はありますが、フォトリーディングの亜種と呼ばれていることもあって、人によっては習得できるかもしれません。
ただし、この本は勉強法というタイトルではなく読書術であり、もっというと1分間ピッタリでは不可能だと思われます。もう少し時間はかかりますし、さらにアウトプットの時間も必要です。
斬新な読書術を探している方やフォトリーディングに興味のある方は一度手に取ってみてはいかがでしょうか。